Skip to content

きょうのサイエンス

まいにち最新の科学に出会おう

Menu
Menu

植物の茎の発生メカニズム

Posted on 2024年6月18日2024年6月17日 by H.T.

植物の茎の構造は「節」と「節間」が交互に並ぶことで決定されている。しかし、「節」と「節間」の境界を決定する調節機構や、これらの基本的な単位がどのように発生学的に定義されるのかは、ほとんどわかっていなかった。この度、「節」と「節間」が明確なイネの茎を対象とした実験を行った結果、特定のサブクレードのknotted1-like homeobox(KNOX1)遺伝子が、葉の制御因子であるYABBY遺伝子と別のサブクレードの節特異的KNOX1遺伝子を抑制することによって、「節間」を形成するように「節」を閉じ込めていることが示された。研究者らは「節」と「節間」は、初期の種子植物で分岐した、YABBY-KNOX1交差制御によって規定される別個のドメインと考えることを提唱している。

原著論文
Katsutoshi Tsuda et al. ,YABBY and diverged KNOX1 genes shape nodes and internodes in the stem.Science384,1241-1247(2024).DOI:10.1126/science.adn6748

この研究成果は、植物発生学における最後の砦とも言える茎の基本発生プログラムとその進化過程を明らかにしたもので、農作物の収量に影響する茎形質の改良につながることも期待されるという。

プレスリリース
茎の節と節間ができるしくみを解明 ~植物科学の未踏の地「茎の発生学」に挑む~ | 国立遺伝学研究所

投稿ナビゲーション

← メタン生成能力のない「メタン生成古細菌」
習慣行動と目標指向行動の関係とは? →

Alphafold iPS細胞 OIST RNA SDGs すばる望遠鏡 インフレーション オルガノイド カーボンナノチューブ クェーサー クライオ電子顕微鏡 ゲノム シミュレーション スーパーコンピュータ タンパク質 ディープラーニング バイオマス パーキンソン病 ヒッグス粒子 ブラックホール プログラマブル生体分子 ホルモン ミトコンドリア 京都大学 共進化 分子ロボット 古細菌 名古屋大学 宇宙創成 東京大学 植物発生学 機械学習 理化学研究所 素粒子 脳 超伝導 農作物 進化 遺伝子 酵素 重力波

  • 宇宙の始まりを探究する研究を加速する新しい公式
  • 老化制御の切替えが鍵となる植物の常緑性戦略
  • 代謝や食欲を制御するホルモンの構造の解明
  • 合体中の巨大ブラックホール発見
  • 習慣行動と目標指向行動の関係とは?
© 2025 きょうのサイエンス | Powered by Minimalist Blog WordPress Theme